自作機の目処が立たない

ここ数週、自宅のパソコンを新たに組むためウキウキと情報収集に励んでいる。機械というものは実際に購入して使い始めるよりも、導入までの過程の方が楽しかったりする。予算とパフォーマンスを天秤にかけたり、友人や家族と相談して議論し合う。いざ、購入する時は意外と冷静になっていて、やっぱり不必要だったか、他店の方が安かったのではと再び迷いが生じる。買った後にその対象物のマイナス情報はあまりうれしいものでない。

さて、ほとんど構成を決めかけていたパーツ選びで、再び私が迷いだしたのは他でもないCore 2 Quad の発売情報とnVidia Geforce 8800GTX/GTSの発売情報があったからである。今回のマシンは動画編集やエンコード、ゲームをストレスなく行えるものにしたいと思っている。そのため、メモリはDDR2 PC6400の1Gを最低2枚はつみたい。これはWindows Visatが何もアプリケーションを立ち上げていない状態で1.0〜1.3GB程度メモリを占拠するという情報が、あちこちのブログで見受けられたからだ。そのせいか実際に日本橋のパーツショップを巡回してみたところ、PC6400(800MHz)の1Gは売り切れが目立った。これは多くの人がVistaに備えて、あるいはそのβ晩を試すためにメモリを増設したり、Core2Duo導入していることの現われだと思った。そのせいか、この11月はメモリの価格が高騰している。さらに今週末にCore2Quadが発売され、それにともないCore2Duoの値段修正が行われるとメモリとコアの供給不足に悩まされそうな気がする。
また、同じことがGeforce7900とGeforce8800にもいえると思う。現在ハイエンドなビデオカードの主流はGeforce7900と7950のGTX、ミドルクラスがGeforce7900GSでローエンドモデルだとGeforce7600GTやGSを搭載しているマシンを多く見られる。しかし、Geforce8800GTXとGSが発売されたことで、ハイエンド・ユーザーはこちらのモデルを選択する様になる。何せこれまでのGeforce7900シリーズに比べて1.5倍以上の描画性能を持つ、フルハイビジョン出力に対応している。当然、ブルーレイやHD DVDなどのH.264/AVC形式の再生も考慮され、メーカーによってはHDMI端子を持つもの販売されるようだ。今まで、SLIやCrossFireの構成をしてマザーボードやディスプレイ、OSとの相性トラブルに泣かされた人には、複雑な設定をしなくてもシングルボードで高い性能を持つ、Geforce8800は非常に魅力的であると思う。ただし、ハイエンドモデルのGeforce8800GTXの初期出荷分はリコールがあって、各ボードメーカーの製造段階で回収されたというニュースがあった。このため、初回生産分は店頭に出回る数が限られてくることが予想され、またしても高騰するのではないかと考える。下位モデルのGTSについては問題なくリリースされているそうだが、GTXの初回生産分が少ない分、こちらに人気が集中することも懸念されている。近い将来Geforce7900シリーズの価格崩壊が始まることも容易に想像される。今のところ発熱状況や電源のトラブルの報告件数が少ないことから、8シリーズは不安要素も大きい。

現在のメインPCのHDDもいっぱいになってきて、年末の年賀状作成やホームビデオの編集、年越しパソゲーなど野望は膨らむばかりであるが、こう新しい情報が飛び込んでくると購入する踏ん切りがつかない。今は安いパーツで我慢しておいて半年後にお買い得になった時に、コアやビデオボードを買い換えるべきか、現状のハイエンドモデルで後10年戦うべきか。部品構成を試作型にするか量産型にするかで悩む。