Cell B.E. SDK 3.1をYDL6に入れた

10月中頃にCell B.E. SDK3.1が出ていたのですが、
なかなかインストールする時間がなくて放置していました。
Yellow Dog Linux 6 (ベースがFedora 7)をのせた
Cell B.E.をリモートで使えるようにしたついでに入れてみました。
参考にしたサイトはいつも通りFIXSTARSさんのところ。

IBMのサイトからSDK3.1のisoを落とすか
Barcelona Supercomputing Centerから必要なrpmパッケージを個別で落とします。
ただし、IBMのisoイメージの方はターゲットのアーキテクトが
RHEL5.2とFedora9なのでYDL6にそのままインストールすると、
いくつかエラーがでました具体的にはlibexpat.so.0がないと表示がでました。
このライブラリはexpat(XMLなど)のppc.64に関連するもののようで、
試しに依存しているパッケージ数を調べたら約500と非常に多く、
かなり重要なライブラリであることが推測されます。
SDK3.1のppu-gdbが要求する上記ライブラリより
新しいバージョンはインストール済みでもエラーは出てしまうので、
どうやって回避しようかと色々試行錯誤しました。

結局、IBMのFedora9用isoイメージのインストーラを利用して、
yumのレポジトリ追加してFedoraのサイトから必要パッケージをグループインストール。
拒否されたり、不足のものは、
バルセロナから落としたrpmコマンドで--forceのオプションを付けて
強制的にインストール
その後、yum updateを行うことでSDKのベースパッケージがインストールできました。

3.1のパッケージにはlapackblas等の線形ライブラリが付属しており、
Cell Programのサンプルもいくつか含まれていました。

テストがてらPPE/SPEでhello worldを書いてみてppeプログラムの実行でspeがたたけたので、
コンパイルおよびCBEA(Cell Broadband Engine Architecture)ネイティブ
上での動作は問題ないようです。


そういえば、いつのまにかYellow Dog Linux 6の制作元のTerra Softが
Cell B.E.の技術開発会社のFIXSTARSに買収されていました。
http://www.fixstars.com/company/press/20081111.html
日本の会社に開発が移ったことで、今後まともなディストリになるかもしれません。